高校1年生男子です 僕は小さい頃から野菜が嫌いで今になっても野菜をほぼ食べま
基礎研究が中心の4年制農業大学に対して、農大は実践重視で半分以上を実習が占めるのが特徴です。農業の担い手と、農業試験場職員など指導者育成のため1980年、県が筑紫野市に開校しました。主に高校卒業後、基礎から学ぶ「養成科」(2年制・1学年50人)と、就農を目指す社会人が大半の「研修科」(1年制・20人)があります。
県農林業総合試験場に隣接する敷地152㌶に100人以上が寝泊まりできる寮や食堂を完備。講義を受ける教育棟、実習用の田んぼや畑、30棟を超すハウス施設など農業を一から十まで学べるさまざまな条件がそろっています。
農業を取り巻く状況は厳しさを増すばかり。でも、そんな中でなぜ学生たちが一生の仕事として農業を選び、農大で学んでいるのか。奥深き農の世界に飛び込み、夢の種をまく若者たちの思いや悩みをリポートします。はてさて、どうなりますことやら。
毎日頑張っている皆。
1人1人の個性が強くて怒ることもぶつかることも泣いたこともあったけど、高校生活の中で誰よりも長く過ごした11人。
頼りなかったけど、野球部のマネージャーができて幸せでした。
それでおばあちゃんとは一緒に住んでいなかったんですけど、近くに住んでいた母方のおばあちゃんによく面倒を見てもらっていたんです。父親がお姉ちゃん、母親が兄貴で、僕はおばあちゃんだったんですよ。おばあちゃんはたまにでしたけどね。
では、部活としてラグビーをしたのは高校からですか?
スーパーで買った野菜を食べたら、今まで食べていた野菜と全然違う味がして、「えっ、何これ?」と驚いたんです。振り返ってみると、実家で食べていた野菜は両親が育てていたものがほとんど。父が糖尿病だったこともあり、中学生のころから手作りの野菜中心の食事が主だったんですが、僕はそれがすごく嫌でした。「肉食べたい」と毎日思っていましたからね……。
(ハンバーグ以外のメニューは?)
M:ハンバーグと目玉焼き、コーンスープ、レタスとトマトとツナのサラダです。サラダにはマヨネーズぶちまけてます。
(ハンバーグ手作りされるのはいいですね。イシイのハンバーグとかじゃなくて)
M:実は昔、びっくりドンキーでバイトしてたんですよ。
(なるほど、それでハンバーグを!)
M:いや、ホールスタッフやったんですけどね。それにドンキーのハンバーグって、全てチルドで届きますから、あとは機械で加熱するだけ。店員は全然こねてないです。ま、150gと150gをくっつけて300gにしたりはしてましたけど。
F:そうかー、ドンキーは店でこねてないんや。ショック(笑)。
M:でも「かつくら」でバイトしてたときは、肉おろしたりタマネギ切ったりしてましたよ。メンチカツのメニューがあるんで、ハンバーグもこねてました。
F:そういうのって正社員さんっていうか、職人さんがやるんやと思ってましたけど…バイトさんでもやってるんですか?
M:揚げるのとか、切り場(揚げたカツに包丁を入れる)とかもバイトでやってましたよ。切り場って、切ってる姿が客からよく見えるから花形なんですよ。ちょっとカッコよくて憧れだったっていうか。
(へえー、看護師さんになるまでに色んな経験をなさってたんですね)
M:もう10代の頃の話ですけどねえ。僕、最初は大学の保健学科の放射線技師コースに入ったんですよ。でも、これは自分のやりたいことじゃないって思って中退して、フリーターになってパチンコ屋とかトンカツ屋とか医療事務とかして。それで医療事務やり始めたあたりから、やっぱり医療の道に進みたいなって思って。で、看護助手として働いていた病院の婦長さんからすすめられたのもあって、看護師になろうと思ったんです。
(ハンバーグと看護師はどこかでつながってるんでしょうね)
M:それはよく分かりませんけど、今でもハンバーグ作ろうとかって思うのは、ドンキーでバイトしていた影響もあるでしょうね。
(なるほど、やはり何事も経験ですね。…ホントはもっとお聞きしたいとこなんですけど、このままだとMさんのバイト列伝になっちゃいそうなんで、話題を戻して。ええっと、ハンバーグの作り方について伺ってもいいですか?)
M:そうですね、まず牛と豚の合挽きミンチと卵を入れて、生パン粉入れて、あと炒めたタマネギを入れて、塩コショウして、こねる。
F:おー、男の人なのにちゃんとしたレシピご存知なんですねー。
M:そりゃもう、インターネットで調べながら作りましたから(笑)。
(やっぱり困ったときはインターネットですよねー。って、せっかくのバイト経験がちっと生かされてませんやん!)
M:いやー月日が経ってますもん。忘れますよ。
F:で、調理のほうは?
M:こねた種を空気抜きして、フライパンに載せて中火で焼きました。炒めたのは彼女なんですけど、時間を計るわけでもなく炒めてるうちに焦げてました。
(ちなみにハンバーグのソースは?)
M:ウスターソースとケチャップを合わせたやつですね。基本です。
F:それを肉汁たっぷりのフライパンでジュッと炒めたら、もっと美味しくなるのにー。
M:あー、そういう発想はなかったですね。
(うーん、ウスターソース&ケチャップって僕は苦手だなあ。なんかオカンの味っていうか、レストランのハンバーグのほうが美味しい!ってずっと思ってましたもん)
M:それがドンキーとかでバイトしてると、店の味に飽きてくるんですよ。バイトしてると3割引きの値段になるんで、よく食ってたんですけどね。だから逆に、自分で作るときはこういう素朴な味のほうがよかったりするんですよ。
(そういうものなんですねえ。ではではFさん、今回のメニューの栄養診断は?)
F:この写真だけ見るとボリューム少ないけど…これで夕食、足りるんですか?
M:あ、僕はこのハンバーグ3個くらい食べてます。
(やっぱりなァ。これじゃ少ないと思ってたんだ)
F:それはちょっと食べすぎな気もするけど、主食と副菜はちゃんとあるし優秀ですよ。たんぱく質も十分あるし。ただ、比較すると野菜がちょっと少ないかな。
M:あ、サラダはこれで彼女と兼用です。すいません。
F:それはイカンなあ(笑)。これで二人分は少ないね。レタスも少ないし。緑黄色が少ない。
M:あと僕、実はトマトが嫌いで、トマトは一つも食べてないんですよ。
F:……。
(どんどん露呈する悪行の数々!)
F:そりゃあ野菜足りひんわ!もしかして野菜嫌い?
M:嫌いですね。ピーマンとかニンジンとか、子どもが嫌がりそうな野菜はだいたい嫌いです。
(少年の心を失っておられないんですね。でも、こういう人ってどうしたらいいんでしょう?)
F:優等生を目指すなら、温野菜のカボチャとかブロッコリーとかを付け合せにするとか。
M:ブロッコリーはマヨネーズつけたら食べれます!
(野菜が嫌いなら無理せず、果物で代用するのは?)
F:うーん、それは糖分の取りすぎになるからなあ…。それやったら、色の濃いマンゴーとかブルーベリーとかにするのがいいかな。
(今回の場合、どんな栄養素が足りないんでしょう?)
F:とくに、ビタミンCとビタミンA。だから、あと一品、ほうれん草のおひたしを添えるとかしたほうがいいやろね。
(では、今回の夕食の点数は?)
F:70点くらいかな。
(プラスポイントは?)
F:主食(ごはん)、主菜、副菜が揃ってること。あと彼女さんと一緒に作っているのも、食欲が増していいと思うし。「手づくり」ハンバーグっていうのもいいよね。買ってきたやつと違って、添加物とか入ってへんし。
(マイナスポイントは?)
F:なんと言っても「野菜食べてない感」満点やし。今回の組合せだと高脂肪、高たんぱくになりそうなのも減点かな。やっぱりトマトを食べてないっちゅうのが痛いね。
M:どうもすみません…。
4月から高校生になった。新しい環境にとまどい不安でいっぱいだった。
そんな時、みんなが話しかけてくれた。とっても嬉しかった。
本当にありがとう。友達になってくれて。
これからもよろしくね。
松本:
僕は普通が好きですから。
私 なぜ農大に。
T うちの経営に桃を取り入れたいと思ったんです。
私 それはなぜ。
T (脱穀や調理が必要な)米麦と違い、果実はすぐ食べられるから消費者に説明しやすいとです。中でも桃は高級感もあり、贈られるととても喜ばれますからね。
私 でも贈答品は難しいよね。絶対おいしくないといけないし。
T そこなんです。贈られた人の期待に応えられる桃でないと。僕が取り組んでいる卒論のテーマでもあります。
私 なんか秘策があるの。
T 超絶品の桃を食べたことがあります。農業高校時代、樹になっている桃を食べると校則に触れるので、仕方なく熟して地面に落ちた桃を食べたら「!」。こっちの方がうまいのなんのって。
私 完熟していたんだね。
T 桃は触っただけでも傷むくらいデリケートなので、普通の流通では完熟桃の出荷はまず無理。しかし一度完熟桃を食べたら、普通に売っている桃は食べられないくらい味が違うとですよ。
私 でも、それを消費者に届けるのは難しそうやね。
T その課題をどう解決するか、考えるだけでもワクワクしませんか? そのヒントを農大のプロジェクト研究でつかむことができました。
私 果樹コースの実習はどう?
T 品目ごとに学生間で農場長を決めて運営しています。農場長は農作業の段取りを決めるので、果樹の様子をいつも観察していないと的確な指示が出せません。収穫量や品質に大きく影響するから責任重大ですよ。
私 そうした経験を積むことで、農場を経営する力が養われるんだ。
T 実家の法人は、雇用を増やして大きくしていきたいので、農場長の制度は、ぜひ取り入れたいです。
ということで高校生野菜ソムリエの翼くんに斜里町で生産される農産物を学んで頂きます!